家の大きさ
家のは、大きければ大きい程いいと思う人が、多い傾向になります。
何故大きな家に憧れるのか??
何処を大きくするのか??
土地が安い田舎に行けば、大きな家も建ちますが、大きな家で何をするのかとなります。
都会だと土地の価格が物凄く高くなりますので、コンパクトな土地しか買うことが出来ません。
お金持ちしか大きな家を建てることはできません。
大きな家を建てようとすると、莫大なお金が必要になります。大きな家に暮らしたい憧れから大きな家を建てたいと思うのでしょう。
家は建てて終わりではありません。
家を維持していくうえで、固定資産税やメンテナンス費もかかります。家が大きくなればなるほど家かかるお金も高くなっていきます。
家が大きいと毎月かかる光熱費も高くなります。
掃除にしても、家が広くなる分掃除をする面積も増えることになりますからね。
昔のように大家族で暮らしている家は少ない。
法事の時は、何かと人が集まることが多く、昔は田舎では広い和室が必要だったのが、今では家に来る人なんてほとんどいませんからね。家に泊まる人ももほとんど見かけません。
核家族化が進んでいますので、夫婦と子ども二人が平均的な家族構成になります。
そうなると、大きな家は必要ありません。
子どもも進学や就職で家を出て行ってしまいますので、部屋を使う期間は家を建ててから物凄く短い間になります。子どもが家を出て行って空いた部屋は、物置としてしか使うことが無い。そこにお金をつぎ込んでも意味がないと自分は考えます。
子どもが巣立って夫婦二人っきりの生活のほうが、子どもが部屋を使う期間に比べたらはるかに長いからです。
よく家を計画しているときに、広いリビングが欲しいです!!と言われる方がいますが、どこを基準に広いと判断しているのかは誰にもわかりません(汗)
希望している本人にも設計者にもどこが基準で広い狭いを判断しているのかはわかりません。
戦後、欧米化が進んで広いリビングへの憧れが残っているのでしょう。
家族が多ければ広いリビングも必要になりますが、大概はダイニングテーブルにいる時間のほうが多い。
我が家では、TVが見れるダイニングテーブルの席は一番人気ですからね。
そこで必要なものには手が届く。誰かがすぐにとれるものが配置されてはいませんか??
家にいる時は、キッチンに向かい合ったダイニングで過ごす時間のほうが長い。
家に帰ってきて、たとえば奥さんが料理をしている間、子どもたちはダイングテーブルで宿題をして、お父さんが帰ってきて夕食が始まると、お父さんは座ったままビールを飲んでご飯を食べてお風呂に入るまでその場を動きません。そんな家庭も多いです。
お母さんは食器などの片づけでキッチンへ、子どもたちも各々で過ごすことになると、大きなリビングはいつ使うのか??本当に必要なのかとなります。
暮らしてみてからでないと、本当に必要なものとそうでないものは分かりません。
これからの家はコンパクトな家がいいといえますね。